中古住宅を購入してリフォームを検討しているあなたは、固定資産税が気になるのではないでしょうか。
「リフォームしたら固定資産税が上がる。」
「減税になるケースもあるって本当。」
そんな疑問をお持ちのあなたのために、リフォームと固定資産税の関係について詳しく解説していきます。
□リフォームは後の固定資産税に影響するの?
リフォームによって固定資産税が上がるケースと上がらないケース、そして減税になるケースがあります。
具体的に見ていきましょう。
1: 固定資産税とは
固定資産税は、毎年1月1日時点で所有している土地や建物などの固定資産に対して課せられる税金です。
固定資産を所有している方には、後日「納税通知書」が郵送され、固定資産が所在する場所を管轄している市町村に収める義務があります。
2: 固定資産税の計算方法
固定資産税は、以下の公式で算出されます。
固定資産税=固定資産税評価額×標準税率(1.4%) 固定資産税評価額は、国土交通省が定める建物や土地の時価に対する、およそ70%と定められています。
つまり、固定資産税評価額が高ければ、固定資産税も高くなるということです。
3: リフォームによって固定資産税が変わるケース
リフォームによって固定資産税が変わるケースは、大きく分けて3つあります。
1: 固定資産税が上がるケース
・住宅の主要構造部をリフォームする場合
・床面積が増える増築リフォーム
・住居から店舗や事務所に変更するためのリフォームを行う場合
2: 固定資産税が変わらないケース
・その住宅で暮らすために必要なリフォームである
・建築確認申請が必要ない規模のリフォーム
3: 固定資産税が下がるケース
□固定資産税が上がるリフォームと減税になるリフォーム
では、具体的にどのようなリフォームが固定資産税に影響するのでしょうか。
*固定資産税が上がるリフォーム
固定資産税が上がるリフォームは、主に以下の2つのケースが挙げられます。
1: 住宅の主要構造部をリフォームする場合
住宅の主要構造部とは、柱や梁、基礎、屋根などを指します。
これらの部分をリフォームした場合、固定資産税評価額が上がり、結果的に固定資産税も高くなる可能性があります。
2:床面積が増える増築リフォーム
増築によって床面積が増えると、固定資産税評価額が上がり、固定資産税も高くなります。
*固定資産税が減税になるリフォーム
固定資産税が減税になるリフォームには、以下の4つの制度があります。
1: 耐震リフォーム
古い建物を現行の耐震基準に適合させる耐震改修工事を行うと、翌年の固定資産税が2分の1軽減されます。
住宅要件としては、昭和57年1月1日以前からある建物である必要があります。
2: バリアフリーリフォーム
築10年以上経過している住宅で、バリアフリーリフォームを行うと、翌年の固定資産税が3分の1軽減されます。
住宅要件としては、賃貸でない、65歳以上の方、要介護・要支援認定を受けた方、障害のある方のうちいずれかが居住していること、リフォーム後の床面積が50平方メートル以上280平方メートル以下となることが挙げられます。
工事要件としては、工事費用が補助金等を除いて50万円以上かつ、通路などの幅を広げる、階段の勾配を緩やかにする、浴室の改良、トイレの改良、手すりを付ける、段差の解消、出入り口の改良、滑りにくい床に替えるなどのいずれかの工事を実施する必要があります。
3: 省エネリフォーム
平成26年4月1日以前から存在する住宅で、省エネリフォームを行うと、翌年の固定資産税が3分の1軽減されます。
住宅要件としては、賃貸でない、改修工事後の床面積が50平方メートル以上280平方メートル以下となることが挙げられます。
工事要件としては、窓の断熱工事(必須工事)、床・壁・天井の断熱工事、太陽光発電設備設置工事、高効率空調機器設置工事・高効率給湯器設置工事・太陽熱利用システム設置工事のいずれかの工事を実施する必要があります。
また、改修部位が平成28年省エネ基準相当に適合すること、工事費用が補助金等を除いて60万円を超えることも要件です。
4: 長期優良住宅化リフォーム
長期優良住宅化リフォームを行うと、翌年の固定資産税が3分の2軽減されます。
住宅要件としては、耐震改修工事と合わせて行う場合は、昭和57年1月1日以前からある建物である必要があります。
省エネ改修工事と合わせて行う場合は、平成26年4月1日以前から存在する建物である必要があります。
省エネ改修工事と合わせて行う場合は、平成26年4月1日以前から存在する建物である必要があります。
□まとめ
リフォームによって固定資産税が上がる場合と、減税になるケースがあることを理解していただけたでしょうか。
リフォームを検討する際には、固定資産税の影響についてもしっかりと考慮し、計画を進めていきましょう。
特に、耐震リフォーム、バリアフリーリフォーム、省エネリフォームは、固定資産税の減税制度を利用することで、経済的な負担を軽減することができます。
リフォームをご検討の際は、専門業者に相談し、最適なプランを検討してみてはいかがでしょうか。